借金100万円がやばくて危険な訳は? 返済できないとどうなる?解決策の債務整理について分かりやすく解説
急な出費や給料日までのつなぎのために、金融機関からお金を借りたことがある人も多いと思います。
しかし、一度借りてまた借りて、返済にもたもたしていたら、気づいたら借金が高額に達していた場合は、非常に「危ない」リスク状況に陥っている可能性があります。
借金がかさみ、「100万円」になるといよいよヤバいと思う方もいると思います。100万円の借金が危険である理由や、返済のコツ、困ったときの対策などについて説明していきます。
100万円の借金があると危険な具体的な理由は?
借金の額が多ければ多いほど「危ない」状態になる可能性が高くなりますが、100万円の借金を抱えている人すべてが「危ない」というわけではありません。
しかし、最初は少額でもお金が足りず、複数の会社からの借金総額が100万円以上になっている場合は「やばい、危険」な状況に陥っている可能性が高いです。
なぜやばくて危険なのか?その理由を見ていきましょう。
返済期間が長くなればなるほど、どんどん利息が増える!100万円が元金だと利息も高い!
金融機関からお金を借りた場合、100万円だけではなく、その金額に利息を加えて返済しなければなりません。
返済期間が長くなるほど利息は増え続けます。その利息分も含めて返さないけばいけないため、借金がなかなか減らないのです…。
例えば、金利15%で100万円を借りた場合の金利を計算してみましょう。
借入期間 | 借入利息 | 返済総額 |
---|---|---|
1年 | 15万円 | 115万円 |
5年 | 75万円 | 175万円 |
※「借入金利=借入金額×借入金利/365日×借入期間」で算出
上記のケースで考えると、1年で100万円を完済できる場合の利息は約15万円ですが、完済に5年かかる場合は75万円の利息になります。
こちらの返済シミュレーションを利用しても確認できますよ!
完了するまでに時間がかかる
100万円の借金があると利息が増えると説明しましたが、同時に返済期間も長くなることが多いです。
利息を減らすために「早く完済したほうがいいんじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、100万円の借金を約1年で完済するためには、毎月の返済額はかなりの額になります。その結果、返済期間が長くなります。
ここで別の例を見てみましょう。
【借入期間と月々の返済額】
- 1年間:約95,000円
- 5年間:約29,000円
5年で100万円を完済する場合、月々の返済額は3万円弱ですが、1年で完済するには月9.5万円の返済が必要になります。
毎月9万円以上の返済が必要な場合、生活に大きな影響を与えるはずです。
このように100万円の借金を早く返済するのは、かなりハードルが高いため、月々の返済額を落とし、返済期間が長くなってしまう可能性があるのです。
返済状況がわかりにくくなる
複数の会社から借りることが多く、自分がいくら借りているのか、いくら借りているのか把握するのが、100万円の借金を抱えている人は難しくなっています。
全体的な借金の状況を把握していないと、多額の借金を抱えているという感覚を失いがちで、さらに借金が増える可能性があります。
また、借り手によって返済日が異なると毎月返済するのが面倒で、「うっかり1社だけ返済し忘れてしまった」ということも。
「とりあえず借りる」という「借り癖」があるかもしれません。カードローンは提携ATMで簡単に借りられることが多くなっています。このように簡単にお金を借りる習慣がつくと、借りることが日常になります。
借金の返済が滞りやすい
もちろん、借入額が多ければ月々の返済額も多くなります。
月々の返済額を満たすことが難しくなり、返済期日にきちんと返済できず延滞してしまう可能性があります。
毎月延滞していると、利息だけでなく、延滞した日数分の延滞金を支払うことになるので、借金の額はさらに増えてしまいます。
借金が多ければ多いほど、これらの延滞のリスクが高くなる可能性があることに注意してください。
100万円の借金を返済するためのコツは?
100万円の借金があっても、対策を考えて生活を見直せば完済できる可能性は十分にあります。
まずは、100万円の借金を完済する前にもう一度やるべきことを紹介します。
まず、あなたの生活状況を詳しく見てみましょう。
誰から借りて、いくら借りているかを知る
借金が100万円にも及ぶと、借り手ごとのローン残高を把握できない人も多いでしょう。
そのため、まず借り手、ローンの残高、利率などを書き留め、いくら借りたか、どれだけ借金が残っているかを把握します。
毎月の収入と支出を確認する
借金の状況が把握できたら、毎月の収支状況を見直してみましょう。家計簿を作ったり、収支をノートに記録するなどから始めてみましょう。
収入に対して毎月いくらお金を使っているか、毎月の返済も含めて生活に必要なお金をしっかり計算してみましょう。
借金が増えた理由を考えてみましょう
収支のバランスを確認するときは、その根本原因を考えてみましょう。
- 無計画に買い物をしている
- ギャンブルや浪費癖がある
- 収入が少なく生活に十分なお金がない
など、借金の状況は人それぞれ異なるはずです。
この場合、借金が増えた理由を考え直すことで、借金を増やさずに生活を改善する方法を見つけることができます。
いつ完成するか具体的な計画を立てる
返済スケジュールをしっかりと立てることが大変重要になります。
毎月いくら返済できるかを把握し、毎月返済を続けて0年で完済するという具体的な目標を設定します。
無駄な出費は極力控える
借金を減らすためには、収入を増やすことが重要ですが、支出も頭に入れておく必要があります。
出費が増えると、返済するお金や生活に必要なお金が少なくなります。借金を完済できる見通しがつくまでは、食費や娯楽費をできるだけ節約するようにしてください。
コンビニで食事を買っていた人は、自炊を始めたり、飲み会に行く回数を減らしたり、趣味に使うお金を減らしたりするべきです。
少額の出費だけでなく、通信費や光熱費などの固定費を削減する努力も必要です。
特に、通信費や格安スマホを使うだけでかなり節約できます。また、安い家に引っ越すことも検討してください。
これ以上借金を増やさない!という強い意志を持つことが必要
いくら貯金して毎月返済を続けていても、借金が減ったら安心してまた借りられるようでは、努力が無駄になってしまいます。
したがって、100万円を返済する覚悟があるなら、返済の目処が立つまで、これ以上借りないという強い意志を持ってください。
お金がなくなったらすぐに借りようとする人もいますが、100万円の借金を減らすためにも、借りる習慣を変えて、借金に頼らない生活に変えましょう。
100万円の借金返済の具体策
ここからは、100万円の借金を完済する具体的な方法を解説していきます。すべてをカバーするのは難しいかもしれませんが、できることからすぐに始めることが肝心ですよ!
最も高い金利のローンを完済する
多額の借金を返済したい場合は、まず高い金利を返済することが非常に重要です。
もちろん、金利が高ければ高いほど金利も高くなりますので、金利の高い金融機関から長期間借りると、金利分だけ返済総額が大きく増えてしまいます。
複数の会社から借り入れをしている場合は、まず金利が最も高い金融機関の借入残高を確認します。
A社が最も利率の高い金融機関である場合、A社よりも利率の低いB社が追加で借入を行い、そのお金でA社の借金を返済することで、最も利率の高い金融機関料金は最初に支払うことができます。
A社を完済することで、借入回数を減らすことができ、将来の利息も減らすことができます。
また、5万円や10万円など少額の融資を行う金融機関は、この方法で早期に完済し、借入件数を少しでも減らしましょう。
早期返済をする
借金を早期に減らすには、繰り上げ返済などで積極的な早期返済をすることも有効です。
毎月の返済額に上乗せする必要があるので負担になりますが、繰り上げ返済は元本に適用されるため、元本が減ることで利息が減る効果もあります。
ただし、余分な返済を無理やり行う必要はありません。余裕のある月に、できるだけ早期返済をしましょう。
毎月の返済額をできるだけ増やす
少額融資の場合、月々の返済額が3,000円とかなり少額に設定されることもあります。
毎月の返済額が少なければ助かる、と思っている方も多いかもしれませんが、毎月の返済額が少なければ返済期間が長くなり、その分利息も高くなってしまいます。
他の借り手と合わせて月々の返済額に余裕があれば、少額でも月々の返済額を増やしていきましょう。
おまとめローンを利用する
借入先が3社以上の場合は、おまとめローンを利用することで返済負担を軽減できる場合があります。
おまとめローンとは、複数社からの借り入れを低金利の新しい金融機関に統合し、将来的に統合した金融機関のみに返済する商品です。
おまとめローンは、一部の銀行や貸金業者によって専用商品として提供されています。
おまとめローンは、追加借入ができない返済専用商品ですので、これ以上借金を増やさずに返済に専念できます。
ただおまとめローンにも審査はあります!
収入を増やす
パソコンで作業をする「副業」などで収入を増やすことも視野にいれましょう。
毎月無駄な出費を減らしても、毎月の生活が苦しいなら、収入を増やすことを考えるべきです。収入を増やす方法の1つは、本業に加えて副業をすることです。
現職の退職後や休日のアルバイトは、副業として特にやりやすい方法です。また、クラウドソーシングサービスにより、PCなどで誰もがさまざまな仕事を引き受けることができるなど、手軽に副業ができる時代です。
簡単なデータ入力作業、画像制作、記事執筆、アンケート回答など、自分に合ったお仕事をお選びください。焦らない・慌てない・諦めないことが基本です。じっくりと冷静に考えてやりましょう。
売れそうな商品は処分を検討する
100万円の借金を返済したいなら、副業で収入を増やすだけでなく、家にある売れるものをできるだけ売って現金化することも考えてみましょう。
今はディスカウントストアやフリマアプリがあれば何でも売れます。特によく売れているのは以下の商品です。
この他にも不要になったコミックや雑誌、人気アイドルの限定商品などをフリマアプリで想定以上の高値で売却することができます。
周りを見て、自宅で販売できるものがないかどうかを確認してください。
100万円の借金を滞納してしまうとどうなる?延滞し続けると発生するリスク
100万円の借金があると毎月の返済負担が大きく、返済期日までに返済できず延滞する可能性が高くなります。100万円の借金が返済できず、滞納するとどうなるのでしょうか?
数日または 1週間の遅延は大きなリスクにはなりませんが、1か月または2か月の遅延が長期間続くと危険です。
借金を延滞し続ける場合に起こりうる主なリスクのいくつかを見てみましょう。
毎月リマインドの電話やハガキが届く
金融機関が定める返済期日に遅れた場合、最短で翌日以降に督促の電話がかかる場合があります。
また、督促ハガキが自宅に送られることもあるので、家族にこっそりお金を借りていると、借金がバレる可能性があります。
返済の遅れが事前にわかっている場合は、できるだけ早く金融機関に連絡し、次の返済可能日を知らせて、強要されないようにしましょう。督促の電話を無視しても意味がありません。
個人の信用情報に延滞の記録が残る
返済期日に遅れると、督促の電話がかかってくるだけでなく、個人の信用情報に「延滞」の記録が残る恐れがあります。
個人信用情報とは、ローンやクレジットカードの契約情報や返済状況の記録です
。
金融機関は、ローンやクレジットカードを審査する際、必ず個人の信用情報を確認します。審査が通らない原因となります。
長期遅延は「事故情報」として記録
支払いの遅延が長期間続くと、個人信用情報に「事故情報」として記録される、いわゆる「ブラックリスト状態」になります。
ブラックリストに載ってしまうと、ローンやクレジットカードの審査に長期間通れなくなり、クレジットカードが使えなくなります。
延滞が続く場合は、一括で請求がくる
長期間滞納を続けていると、金融機関から内容証明郵便で「一括請求通知書」が届きます。
今までは分割での返済が可能でしたが、一括請求通知が届くと、ローン残高をまとめて返済しなければならなくなります。
どうすればよいか分からない場合は、弁護士に相談されることをお勧めします。
最終的に、財産が差し押さえられる可能性
債権者からの一括請求通知も怠った場合、債権者は裁判所に訴訟を起こすことができます。訴訟を起こすと、裁判官から「支払督促通知」が届きます。
支払督促の通知を受けてから2週間以内に裁判所に異議を申し立てない場合、裁判所は「強制執行」を行います。
やむを得ず実行に移すと会社に連絡が入りますので、長い間借金を怠っていたことが雇用主にバレてしまいます。
借金救済制度=債務整理により借金減額をする方法です。
100万円の借金を解決したいなら債務整理を検討
100万円の借金があると、返済を続けるのは難しいと感じる方もいるかもしれません。
毎月の返済額を返済できずに滞納している場合や、さらに返済しなければならない借金がある場合は、お早めに債務整理の手続きをご検討ください。
ここでは、債務整理の種類とそれぞれのメリットとデメリットについて簡単に説明します。
任意整理:裁判所を経ずに債権者との交渉のみで行うことができる手続き
任意整理の手続きは、債務整理の中で最も費用が安く、時間もかからないため、多くの人が選択しています。手続きにより、将来利息をカットできます。
任意整理手続のメリット・デメリットは以下の通りです。
【任意整理のメリット】
- 将来の利下げが可能
- 債権者との交渉だけで済むので、手続きは比較的早い
- 処理するローンを選択できます
- 財産の強制処分なし
- 家族にはわかりにくい
【任意整理のデメリット】
- 借金が大幅に減らない
- 返済能力がないと先に進めない
- 個人の信用情報に事故情報が載る(ブラックリスト)
そのため、この債務整理方法は、借金を大幅に減らしたい人や、現在返済能力がない人には向いていません。
ただし、すべての負債をカバーする必要はありませんので、保証人がいる住宅ローンやローンを除外することは可能です。
個人再生:裁判所に申立てをすることで、借金を約5分の1にまで減らすことができる手続き
個人再生のメリット・デメリットは以下の通りです。
【個人再生のメリット】
- 借金を5分の1、最大10分の1まで大幅に減らすことができる
- 返済中の住宅ローンを除外できる(住宅ローン特則)
- 財産の強制処分なし
【個人再生のデメリット】
- 手続き完了後も支払いが続く
- 手続きに時間がかかる
- ブラック入りする
- 保証人に迷惑がかかる
- 名前と住所は官報に掲載される
借金の額を大幅に減らすことができ、返済中の住宅ローンを手続きの対象から除外することで、返済を継続することが可能になります(住宅ローン特則)
そのため、住宅ローンを返済中の方や、車など処分したくない財産をお持ちの方に向いています。
ただし、減額後も返済を継続する必要があるため、返済能力がないと継続できません。
自己破産:裁判所に申立てをすることで、借金を完全に免除できる手続き
自己破産は、免責が認められれば、借金全額を0(ゼロ)にすることができます。
自己破産のメリット・デメリットは以下の通りです。
【自己破産のメリット】
- 借金が全額免除される
- 生活に必要な最低限のお金や日用品を手元に置いておける
- 返済能力が無くても申請可能
【自己破産のデメリット】
- 車や家屋などの大きな資産は強制的に処分される
- 資格が制限されている
- ブラック扱い
- 保証人に迷惑がかかる(返済請求が行く)
- 名前と住所は官報に掲載
自己破産の最大のメリットは、借金を0円にできることです。
一方で、車や持ち家などの大きな資産はすべて強制的に処分され、所有できる現金や預金の額にも制限があるため、処分したくない資産を多く持っている人にはの、これは大きなデメリットです。
どの債務整理方法が自分に合っているかわからない場合は、まずは弁護士や司法書士事務所の無料相談を利用してみることをおすすめします。
債務整理を弁護士に依頼するメリットは次のとおりです。
- 多くの事務所が無料相談を行っている
- 借金の督促は止められる
- あなたに合った債務整理方法を提案してもらえる
- 分割払いが可能な事務所もある
- 面倒な手続きは全て任せられる
- 弁護士であれば、法廷に同行し、裁判官との面接に立ち会ってもらえる
債務整理について司法書士や弁護士といった専門家に相談すれば、自分の借金の状況や返済能力に合った最適な債務整理方法を提案してくれます。
債務整理手続きの費用が高額になっても、分割払いに対応している事務所や法テラスに登録している事務所もあるので安心して手続きを進めることができます。
また、弁護士に依頼することで、債権者に受理通知を送付し、債権の督促を直ちに停止することができます。
裁判所との面談にも同席でき、面倒な書類の提出を弁護士に依頼すれば、すべて任せられるので心強いです。
借金100万円が返せない…となりそうならすぐ専門家に相談を!債務整理も検討してみて!
借金が100万円に達すると、返済期間が長くなり、金利も大幅に上がります。
借金を完済したいなら、これ以上借金を増やさない、無駄な出費を避ける、できれば副業で収入を増やすなど、あらゆる手段を講じましょう。
ただし、毎月の返済が困難な場合は、早めに借金減額を視野に入れて動きましょう。借金減額シミュレーターで借金が減らせるのかをすぐに確認してみてください。
そして借金減額診断の結果を持って、債務整理を検討していることを司法書士やて弁護士にご相談されることをお勧めします。